サンエイト貿易株式会社

スペイン産アーモンドの生産過程

ITAC PROFESSIONAL

はじめに

今やアーモンドは、スペインの伝統と美食に根ざした地中海料理に欠かせない食材のひとつになっています。その収穫はスペイン各地で年間を通して行われ、多くのアーモンドが世界中に輸出されています。ここでは、アーモンドの生産過程についてご紹介いたします。

インポルタコ社では、75年以上前からアーモンド製品に取り組んできました。長年の経験がアーモンドの品質に反映され、栽培から最終製品に至るまで管理されております。

ここでは、イタック・プロフェッショナル(ブランド名)のアーモンドが、収穫、加工、そして最終製品になるまでのサイクルを詳しくご紹介いたします。地中海グルメの代表的な製品として、その栽培には様々な段階がありますが、そのすべての工程が最終製品にはとても重要なプロセスです。

 

アーモンドの生産過程

アーモンドの栽培は、サプライチェーンの中で、慎重かつ極めて重要なプロセスです。樹木の寿命や生産量は、栽培方法によるところが大きく、アーモンド果樹園の灌漑設備の有無や、手入れ方法、土壌環境、気候などに関連する多くの要素によって左右されます。

 

冬眠期

アーモンドの生産過程は冬に始まります。アーモンドの木は休息期間を経て、葉を落とし、自然の活動を低下させます。この期間は冬の休眠期であり、この時期のケアがアーモンドの品質と収穫量の鍵となります。

この時期、土壌に可能な限り雨水を貯めておくことが、その後の木の成長期には欠かせないものとなります。一方、アーモンドの木は次の段階の成長のために、7℃以下の環境と、水を介した栄養の吸収が必要です。この時期の終わり頃になると、アーモンドの木の枝には花を咲かせるためのつぼみが膨らみ始めます。

この段階では収穫を確実にするために以下の活動が不可欠です。


(1)剪定作業


(2)耕地作業


(3)次期シーズンに向けた養分の蓄え


(4)菌類に関する植物検疫処理


 

開花

アーモンドの花が咲き始めるのは、春の初めです。アーモンドの開花時期は、品種によって異なります。

2月から3月にかけて、品種により、アーモンドの花は特徴的な白やピンク色に変化します。アーモンドの開花時期は、品種によって遅いものと早いものがありますが、一般的に2月頃に始まり、3月頃に終わります。そのため、早生品種は霜に見舞われるリスクが高く、果実に影響を与えます。

 

受粉

自家受粉する品種もあれば、ミツバチなどの昆虫の働きが必要な品種もあります。 マルコナとラルゲタは伝統的な品種で、花をつけるためには別の受粉品種が必要です。この作業では、花粉を木から木へと運ぶために、ミツバチの働きも欠かせません。
木々に花が咲くと、ミツバチは花粉や蜜を求めて花を探し、木から木へと移動しながら、重要な仕事である受粉作業を行います。 グアラ、ベロナ、ローランヌなどのアーモンドの新品種は、自殖性で遅咲きの特性を持ち、農学的な見通し(収穫量)を向上させ、天候による問題を解決してくれます。
受粉したばかりの花は、その後数ヶ月の間に果実を大きく実らせ、夏季に熟します。
この成長期には、水、病害虫、天候などの要因が果実の発育に影響します。

 

果実の熟成期

3月から6月にかけて、果実の開花・受粉が終わると果実の成長が始まります。アーモンドの実が熟して大きくなり、その周りに固い殻ができ、別の柔らかい保護用の外皮に守られます。

春の雨がやみ、気候が暖かくなると、生産者は成長に合わせて灌漑を行いますが、常に責任ある水の利用効率を目指します。この時期には、グリーンアーモンドも収穫され、様々な料理に利用されています。

そこから先、アーモンドの成長には栄養分と水分の確保が不可欠です。また、生産量は春から夏にかけて生産者が適切な作業管理を行えるかどうかで決まります。

 

収穫

夏になると、果実を保護する外皮が開きますが、これは果実が最適な状態であることを示し、収穫の時期が来たことを意味します。

最も一般的な収穫の手法は、いわゆる「逆さ傘」を利用したもので、トラクターがアーモンドの木を振動させることで、果実を落下させ、大きな傘の形をした道具に集めることができます。

 

殻むき

収穫後、果実を得るためには、殻を取り除く必要があります。 ホールアーモンドは、ローラーで殻を割り、ふるいで実から異物を分離する破砕機にかけられます。
インポルタコ社では、アーモンドの生産者として最高の工業用機械を用いて、いくつかの段階に分けて綿密な選別を行い、異物を取り除きます。 その後、お客様のニーズに合わせてサイズを調整し、冷蔵室で保管することで鮮度を保ちます。

 

皮むき

殻むき後の工程は、湯漬け、皮むき、乾燥、冷却、選別の段階に分けられます。アーモンドを85~100℃のお湯に数分浸してから皮をむき、その後、熱風で乾燥させた後、室温まで冷却します。

その結果、皮をむいた自然のままのアーモンドができあがり、そこから様々な形状やサイズに応じて加工を行うことで、お客様のご要望に応えます。皮付きまたは皮なしのアーモンドは、最終製品の種類に応じて加工されるか、ホールアーモンドとして包装されます。

インポルタコ社では、アレルゲン(ピーナッツなど)を含まないアーモンドを加工する専用工場を持ち、最新の技術を備えた機械を使って、アーモンドを製造しています。 アーモンドの生産過程全体において、最終製品の品質を確保するためには、食品の安全性を保証することが重要です。だからこそ、イタック・プロフェッショナルでは、アーモンドの製造工程の隅々まで気を配り、すべての製品に最大限の保証をしています。

原材料の購入前、入荷時、工程間、最終製品の出荷前に徹底した管理を行っており、それらに関するさまざまな食品安全証明書を取得しています。

 

(ITAC PROFESSIONAL ホームページブログより抜粋、一部編集)
オリジナルリンク先(スペイン語のみ)
https://www.itac-professional.com/blog/el-ciclo-de-la-almendra/